君の体温 |
山奥で暮らしていた少年達が巨人に襲われた時、ベルトルトはライナーが伸ばす手に気付かずに逃げた。 ベルトルトはそれを酷く後悔し、自分を憎み、目が融けてしまうのではないかというほどの涙を流して、もうライナーの傍を離れないと何度も何度もライナーに誓った。 ベルトルトが逃げてから次に意識がある状態で会った時にはもうお互いに只の人間ではなくなってしまっていたからか、ベルトルトのその決意は余計に歪んで今に至ってしまったとライナーは思っている。 あの時は逃げるのが正しかっただろう。 そう言ってもベルトルトは聞かない。 この話を持ち出すとベルトルトはすぐに泣きそうになるので、ライナーもとうとう追求し切れなかった。 ウォール・マリアのシガンシナ区内扉を破り、足元に人の目が無いのを見計らってライナーは人に戻った。 手の中にいたベルトルトとアニが上手く着地できたのを確認した。そこから走って、通常の巨人が進入してくる前に避難民に紛れなくてはいけない。 ライナーも急いで二人の後を追ったが、そこで体がいうことをきかなくなった。 「ライナー!」 ベルトルトの声でアニが振り返る。 ライナーの元まで駆け寄り、倒れた半身を起こした。 意識が落ちきったわけではないようだ。体は若干軽く感じる。意識が無ければ人はもっと重い。 「ベルトルト、担げる」 「うん」 ベルトルトはためらわず返事をしたが、訓練を受けたとはいえまだ年若い彼も先程の襲撃で疲弊しているのをアニは知っている。ライナーを背負ったベルトルトをアニは後ろから押して走った。 「船までは一緒に行く。そこで分かれる」 「アニ、アニも一緒にいよう」 「駄目だ。何度も話し合っただろう。一人でできること、二人でできることをするって」 それは故郷を出る前から決まっていた。 ならばとライナーは当初自分が一人で行動する心積もりでいたのに、やはり頑固なアニが一人で行くと言い張った。アニは一人が楽だったし、ベルトルトは梃子でもライナーと離れないということは分かっていたからだったが、ここへきてアニのもう一つの懸念が現実になってしまった。 「ライナーも、アンタといたら少しは無茶しないと思うから」 だからやはりベルトルトもライナーも一人にしておけない。 「何かあったらベルトルトがライナーを助けるんだよ」 そうだ今度こそ、きっと、ベルトルトはライナーを助けると離れないとずっとずっと決めている。 ベルトルトは強く頷いて、河口の避難船を目指した。 |
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放っておくと頑張りすぎちゃうライナーが心配なベルトルトとアニ。
アニがどんどん男前になっていく(笑)。
しかしやはり結構なことを子供にやらせてるよな巨人側はさー。
多分ユミルに襲われた時点ではベルライは巨人化できなかったと思われ、じゃあ何で今は巨人化できるのかといえばあそこでユミル(巨人)に襲われたのが原因…かな…?
という妄想で、そういう感じに書きました。