世界の話








 コニー辺りがエレンに「どうだった」としつこく尋ねた末のことだったろうか、トロスト区奪還作戦の後に審議所地下牢でエレンが調査兵団長と兵士長に訪ねられたことは「したいことは何か」であったと何かの弾みで彼の口から聞いた。
 それはとても羨ましいことだ、恵まれている。
 そう思うが早いかベルトルトはそこから一歩距離をとった。
 何をしたいかなど、ベルトルトもライナーも問われたことはない。アニもその筈だ。道筋は決まっていたし、力を持つ者が意志を持つべきではないと教わってきた。
 ライナーはその真面目な性格と責任感からある程度の『強さ』を望みはしたが、それだって故郷を離れることと同義ではなかった。本来ならライナーは故郷で穏やかに過ごしていたかったろうし、ベルトルトはそんな彼の隣にいることや後ろを付いて歩いたり、時に前に出て彼の為の道を作ることが望みだった。
 そこまで考えて、自分の願いに限っては現在まんざら叶っていないわけでもないなとベルトルトは口の中で少し自嘲する。
 けれど自分が見ていたかったのはこんな精神をすり減らしてそれでも強くあろうとする彼ではない、どうして誰もかれもこの世界は、ライナーを追い詰めるのだろう。
 ベルトルトは人差し指を伸ばし後ろからライナーの小指に絡めた。
 ライナーは気付いたがちらりと目線をやっただけで振り解きはしない。
 その指の暖かさに眩暈がした。
 帰りたいな、君のいるべき世界に。
 そここそがベルトルト、己の世界だ。





















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アニメ見てると改めて気付くこともあって、そんな流れです。
そして47話以降、割と本気でベルライアニは平行世界の人間じゃないかって気がしてきてます。
そう考えるともう死亡フラグどころの話じゃ…。