花太郎の探し物・後日談








 女性死神達に半殺しの目に遭いもろもろ怪我を負った阿散井は治療の為に四番隊へ赴いたが、既に女性陣に根回しされており治療を拒否された。
 というかもう護廷内は歩けないのでは、という程に周囲の視線が痛い。
 恐らく阿散井自身が所属する六番隊へ戻っても同じことだろうと、阿散井は三番隊副官執務室へ足を向けた。
 相変わらず執務室に籠もりきりだったらしい吉良は、事情を知っているのか阿散井を見て溜息を吐き、しかし阿散井を招き入れた。

 吉良は暫く阿散井の怪我を検分した後、薬箱を手に阿散井の治療を始めた。
「ばか」
 おもむろに吉良の口から出てきたのはそんな短い言葉で、これは事情を知っているのだと阿散井は知り得たが言い訳もできない。
「最低」
「………うっせ」
 吉良が黙った、かと思ったら消毒液をたっぷり付けた脱脂綿を傷口に叩き付けられた。
「痛ェっ!!事情があったんだよ、事情が」
「どーせ男湯と女湯間違えただけっていうベタな話なんでしょ」
 こうも一言で片付けられては反論が出来ない。
「さっき雛森くんが来て、阿散井くんに会っても助けちゃ駄目だよって」
 ああ、ここまで根回しはされていたのか。
「いいのか?」
 雛森の頼みを吉良が断る筈も無いと阿散井は聞く。
「僕に放り出されたら頼るあてなんて無いくせに」
「………あ…はい」

「ほんっとばか」
「………」
「ばーか」
「はいはい」
「『はい』は一回」
「はーい。てめぇ、市丸が俺と同じようなこととしてもそうやって文句言うのかよ?」
 それまで淀みなく阿散井の治療を続けていた吉良の手が初めて止まった。
「吉良?」
 吉良はとても良く出来た笑顔を阿散井に向けると、怖ろしい速さで薬箱を阿散井へ投げつけそのまま執務室から蹴り出した。
「ってー…」
「ばかっ!」
 執務室の扉を閉めながらの吉良のそんな声が聞こえる。
 阿散井は廊下に散らばった薬瓶等を箱に詰め直すとそれを小脇に抱え、女性達への謝罪と吉良に薬箱を返すタイミングを考えながら自隊へ向かって廊下を歩きだした。





















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ブリーチDVD『尸魂界潜入篇1』の初回限定版(妹購入)では、『花太郎の探し物』というドラマCD付きでした。滋養強壮剤を無くした花太郎が、一護を伴って護廷を歩き回るというストーリーです。
護廷の大浴場は男湯と女湯が日替わりだそうで、それを間違えた恋次が女性陣に半殺しの目に遭ってました。とんでもない男です、ええ(笑)。
あれ、これ恋イヅ(笑)?とりあえずイヅルが乙女な話ですね!