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その沈黙はかつてないほど怖ろしかったと後に切原赤也は語った。
ああ周りに他の部員が居なくて良かったなぁという思考に至れたのは柳生だけだ。
丸井とジャッカルは一分にも感じたらしいが実際のところは五秒の静寂を破ったのは話題を振られた柳だった。
「精市どうしよう弦一郎が狂った」
「えええええいつものことじゃないのー?」
と大声で主張しつつ早々に真田をどつきまわしている幸村は際限なく笑顔である。
真田の発言は彼らしくとても端的であったが、発端は仁王辺りに吹き込まれたのだろう。仁王はちょっと思い通りにいかなかったような笑いたいような不可思議な顔をしている。
「うーんやはり参謀相手には搦め手が良かったかのー」
まぁほら真田もまるっきり俺に踊らされたわけじゃないナリよ、むしろ言いたいこと言えて良かったじゃろ?なぁ。
と仁王は仁王で言いたい放題である。
ここで普段ならば真田も言い返すかやり返すかはしたであろうが今なお神の子の制裁は続いている為一言も発せられなかった。
赤也が泣きそうだもう色々な意味で。
「参謀は真田に甘いから、真田の言うことなら聞くかと思うて」
「甘…。別に弦一郎を使わずとも、利害が一致すればあるいは」
「利って?」
「そうだなぁ誰かが見立てた服を着ることで」
その人が喜んでくれる、とか。
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