ジラソール |
XANXUSと出会っていつ頃だったかそう後でもないと記憶しているので最初の夏だったかもしれない、ボンゴレ持ちの別荘の中でも田舎の方に連れて行かれた。 その時見たヒマワリ畑に似た色の夢だ。 と思ったら体に激痛、そして眼前に広がったのは金は金でも金髪だった。ふわふわの。 「うわーん良かった良かった良かったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁスクアーロ―――――」 「あだだだだだだだ痛い痛いいたい」 「離れろ跳ね馬!」 「ちょっとぉぉ王子が言いたかったの全部先に言っちゃったよ跳ね馬ムカツク!」 後ろで子供二人ががなり立てている。 「だって死んじゃったと思ったもん今回ばっかりは今回ばっかりは!」 ああ痛い、生きてたのか。 ディーノとベルフェゴールとマーモンがすったもんだやってるのを下がって見ていたルッスーリアに 「XANXUSは?」 しゃがれた声で問うと、笑って「あっち」とすぐ脇を指した。 うわぁ同室? いや待て、病室に居るということは。 「けが、…」 「アンタよりはよっぽど軽症よ、動かないの」 一度XANXUSの腕が落とされたなんて知ったらスクアーロが暴れ出しかねないのでルッスーリアは敢えて言わぬ。いずれ伝えることになるだろう。 それにしてもXANXUSの怒気が先程から尋常ではない。死の淵から舞い戻っていの一番にその身を案じられただけでは不満だろうか? 「ま、跳ね馬があれじゃあねぇ」 沢田綱吉を初めとする中学生の前では随分頼り甲斐のある兄貴分であるようだが、今の彼はまるきり学生時代のへなちょこディーノだ。スクアーロについて歩いていたり、XANXUSと挨拶しているのをルッスーリアは当時何度か目にしている。 さてさすがに鬱憤が溜まった子供二人にディーノが追い出された、さしもの跳ね馬も確かに今は怪我人である。 ディーノは病室のドアに手をかけながらXANXUSに笑って告げた。 「腕くっついて良かったなXANXUS!そんじゃ!」 瞬間、病室の空気が落ちたようにルッスーリアは感じた。 「ちょっ…コラァァァァァ跳ね馬!!」 「こんだけひっかき回しておいて笑顔で済まそうたぁいくら何でもムシが良すぎだよ!」 「腕?」 掠れた一際低い声が怖ろしい。 「あーそーだセンパイ、今のセンパイの心臓はマーモンが幻覚で拵えたもんだからねー」 まくし立てるベルフェゴールにマーモンが続ける。 「仕方が無いから格安でいいよ。仕方が無いからね」 マーモンの口から「格安」の言葉、これにはXANXUSその他周囲への追求を誤魔化されるつもりの無かったスクアーロも一瞬驚いた。いや室内の全員が呆気にとられた。 「もうお金をそんなに血眼になって集める必要も無くなったよ。ボスにもまだ言ってなかったんだけどさ」 ありがとう。 「で、腕って」 言うが早いかXANXUSは拳銃をスクアーロに向け連射していた。 |